第1回FP講座「子育て世代のライフプラン」
(制作:安平町 監修:ファイナンシャル・プランナー星 洋子氏)
町では、特別企画「子育て世代応援プロジェクト」として、ファイナンシャル・プランナー 星 洋子氏によるWEB版FP講座を開始します。第1回は「子育て世代のライフプラン」です。
子育て世代なら、マイホーム購入を考えたり、子どもの進学先を想像したりと、少し先のことから10年以上先のことについて考えることがありますよね。
このようになんとなく頭の中で考えている計画や夢を紙などに書きだし、将来に向かって、どう生きていくか、どう暮らしていくかを計画することをライフプランといいます。
家族構成も、そして生き方や暮らし方もそれぞれ違うので、100家族あれば100通りのライフプランが出来上がります。
家族のこれからの計画や夢が資金面で困ることがあるのか、ないのかを検証できます。また、お金が足りないことがわかったら、その時から対策を立てることができます。
このように立てたライフプランについて資金計画を立てることを「ファイナンシャル・プランニング」といい、ライフプランを立てる時に必要です。
ライフプランの目的はお金だけではありません。夢を実現させるためのスケジュールを立てることで、具体的に行動を起こすことができます。
例えば「3年後にマイホームを建てたい」という夢ならば、ゴールは3年後ですから、ゴールに間に合うように、どこに建てようか、どんな間取りにしようかなどを考えたり、実際にモデルハウスを見学したり、住宅メーカーに相談に行くという行動を起こすでしょう。行動することで単なる夢が現実の計画になります。
ライフプランの効果は「夢を正夢に」なのです。さらにしっかりとしたライフプランが目の前にあれば、家族全員が一丸となり夢の実現に向けて協力し合うことも期待できます。
ライフイベント表に決まったフォームはありませんが、必ず要るのが①家族一人ひとりの名前と②現在の年齢(12月末の満年齢)、③ライフイベント、④予算(かかるお金)の欄です。
①と②は簡単に記入できますね。
③ライフイベントは、すぐに記入できる子どもの幼稚園・保育園、小中高校の入学・卒業時期からスタートしましょう。イベント化している家族旅行などの行事も記入します。
すでに決まっている行事だけではなく、なんとなく頭の中で思っている希望や夢も記入してみましょう。
大学・短大など進学については、子どもの年齢が小さいとためらってしまいますが、あくまで希望で構いません。他にはマイカーの買い替えや、マイホーム購入など、高額の買物についても記入します。
また、世帯主が転職や独立を考えている場合、さらに配偶者の就職再開なども、それぞれの希望の時期などを記入します。
④ライフイベントにかかるお金を試算します。ライフイベントの実現にはまとまったお金がかかることが多いので、なるべく早く資金計画を立てることが大切です。そのためにイベントにどのくらいのお金がかかるのかを調べます。
例えばマイホームを計画しているのなら自己資金がいくら必要か検討します。子どもの進学なら一般的な進学費用を調べて、それぞれにかかるお金が、いつ、いくら必要なのかをライフイベント表に入れていきます。
一番、時間のかかる項目ですが、将来と向き合い、お金の計画を立てることで、漠然とした不安をはっきりと「見える化」させ、今後の課題を見つけることができます。課題解決のために早くから動き始めることができます。
1.妻は当初4年後にパート勤務の予定でしたが、5年後にはマイホーム購入の計画があります。そこでマイホームの頭金を貯めるために、パート勤務を予定より早めて来年からにして、今から勤務先を探し始めることにしました。同時に生活費の見直しをかんがえました。
2.長男の進学費用はしっかりと貯蓄してきましたが、親子で将来の夢について話し合ってみました。その結果、自宅外通学の可能性があることがわかり、進学資金計画を見直すことにしました。長女も進学させたいと考えているので、進学のための貯蓄額の見直しと、奨学金について調べることにしました。
エクセルの表です。家族は6名分の欄で、20年後まで入力済みです。ご自分の家族用に自由に加工してください。
エクセルなどを利用するとよいでしょう。日本FP協会の便利ツール(家計の収支確認表やキャッシュフロー表など)もぜひご利用ください。
日本FP協会 https://www.jafp.or.jp/ →「わたしたちのくらしとお金」→「便利ツールで家計をチェック」
そのために時々見直しが必要です。子どもが生まれて家族構成が変わったとか、急な転職で収入が変わったなどの時にも見直しましょう。
しかし最初に作った道(ライフプラン)が横道に逸れても、たどり着きたいゴールがあれば、そこに向かって軌道修正しながら家族で歩んでいくことができます。新しいゴールが見つかったら、新しい道を作ります。ライフプランは夢をかなえるための人生の地図です。
町では、特別企画「子育て世代応援プロジェクト」として、ファイナンシャル・プランナー 星 洋子氏によるWEB版FP講座を開始します。第1回は「子育て世代のライフプラン」です。
ライフプランとは
ライフプランとは「生涯の人生設計」のことです。子育て世代なら、マイホーム購入を考えたり、子どもの進学先を想像したりと、少し先のことから10年以上先のことについて考えることがありますよね。
このようになんとなく頭の中で考えている計画や夢を紙などに書きだし、将来に向かって、どう生きていくか、どう暮らしていくかを計画することをライフプランといいます。
家族構成も、そして生き方や暮らし方もそれぞれ違うので、100家族あれば100通りのライフプランが出来上がります。
ライフプランの目的と効果
目的のひとつは「お金」の不安を解消することでしょう。家族のこれからの計画や夢が資金面で困ることがあるのか、ないのかを検証できます。また、お金が足りないことがわかったら、その時から対策を立てることができます。
このように立てたライフプランについて資金計画を立てることを「ファイナンシャル・プランニング」といい、ライフプランを立てる時に必要です。
ライフプランの目的はお金だけではありません。夢を実現させるためのスケジュールを立てることで、具体的に行動を起こすことができます。
例えば「3年後にマイホームを建てたい」という夢ならば、ゴールは3年後ですから、ゴールに間に合うように、どこに建てようか、どんな間取りにしようかなどを考えたり、実際にモデルハウスを見学したり、住宅メーカーに相談に行くという行動を起こすでしょう。行動することで単なる夢が現実の計画になります。
ライフプランの効果は「夢を正夢に」なのです。さらにしっかりとしたライフプランが目の前にあれば、家族全員が一丸となり夢の実現に向けて協力し合うことも期待できます。
ライフプランの作り方
ライフプランを作るには順番があります。まず、「ライフイベント表」を作ります。次にイベントを実現させるためのスケジュールや、お金の計画を立てます。課題が見つかったら解決のために対策を立てます。「ライフイベント表」を作る
ライフイベントとは、家族全体の行事や家族一人ひとりの行事のことです。子育て世代なら、まずは子どもが独立する年齢(10年~20年先くらい)までの行事を書き出してみます(下図参照)。ライフイベント表に決まったフォームはありませんが、必ず要るのが①家族一人ひとりの名前と②現在の年齢(12月末の満年齢)、③ライフイベント、④予算(かかるお金)の欄です。
①と②は簡単に記入できますね。
③ライフイベントは、すぐに記入できる子どもの幼稚園・保育園、小中高校の入学・卒業時期からスタートしましょう。イベント化している家族旅行などの行事も記入します。
すでに決まっている行事だけではなく、なんとなく頭の中で思っている希望や夢も記入してみましょう。
大学・短大など進学については、子どもの年齢が小さいとためらってしまいますが、あくまで希望で構いません。他にはマイカーの買い替えや、マイホーム購入など、高額の買物についても記入します。
また、世帯主が転職や独立を考えている場合、さらに配偶者の就職再開なども、それぞれの希望の時期などを記入します。
④ライフイベントにかかるお金を試算します。ライフイベントの実現にはまとまったお金がかかることが多いので、なるべく早く資金計画を立てることが大切です。そのためにイベントにどのくらいのお金がかかるのかを調べます。
例えばマイホームを計画しているのなら自己資金がいくら必要か検討します。子どもの進学なら一般的な進学費用を調べて、それぞれにかかるお金が、いつ、いくら必要なのかをライフイベント表に入れていきます。
一番、時間のかかる項目ですが、将来と向き合い、お金の計画を立てることで、漠然とした不安をはっきりと「見える化」させ、今後の課題を見つけることができます。課題解決のために早くから動き始めることができます。
課題解決
一例として下図のライフイベント表から課題を見つけたとして、解決方法を考えてみましょう。1.妻は当初4年後にパート勤務の予定でしたが、5年後にはマイホーム購入の計画があります。そこでマイホームの頭金を貯めるために、パート勤務を予定より早めて来年からにして、今から勤務先を探し始めることにしました。同時に生活費の見直しをかんがえました。
2.長男の進学費用はしっかりと貯蓄してきましたが、親子で将来の夢について話し合ってみました。その結果、自宅外通学の可能性があることがわかり、進学資金計画を見直すことにしました。長女も進学させたいと考えているので、進学のための貯蓄額の見直しと、奨学金について調べることにしました。
ライフイベント表の作成例
ライフイベント表(記入用)
ライフイベント表(記入用)エクセルの表です。家族は6名分の欄で、20年後まで入力済みです。ご自分の家族用に自由に加工してください。
キャッシュフロー表
資金計画をもっと綿密に立てたいときは「キャッシュフロー表」(下図参照)を作成します。現在の家計収支と資産額を元にして、将来の家計を予想します。いわば未来の家計簿ですが、家計の現状を確認することから始めるので、作成には時間がかかります。エクセルなどを利用するとよいでしょう。日本FP協会の便利ツール(家計の収支確認表やキャッシュフロー表など)もぜひご利用ください。
日本FP協会 https://www.jafp.or.jp/ →「わたしたちのくらしとお金」→「便利ツールで家計をチェック」
キャッシュフロー表の作成例
単位:万円ライフプランの見直し
せっかく作ったライフプランですが、一度作ったら終わりではありません。あくまで将来の計画や希望ですから、計画通りに行くとは限りません。また1年、2年と時間が過ぎていくと、新しい夢ができることもあります。そのために時々見直しが必要です。子どもが生まれて家族構成が変わったとか、急な転職で収入が変わったなどの時にも見直しましょう。
ライフプランのまとめ
長い人生、いろいろな出来事が待ち受けています。突発的なこと、思いもかけていなかったことが訪れる日もあるでしょう。しかし最初に作った道(ライフプラン)が横道に逸れても、たどり着きたいゴールがあれば、そこに向かって軌道修正しながら家族で歩んでいくことができます。新しいゴールが見つかったら、新しい道を作ります。ライフプランは夢をかなえるための人生の地図です。