移住者インタビューvol.3

 移住者インタビュー Vol.3
 和歌山県から移住したM・Aさん
 移住日:2023年7月

家族と腰を据えて生活を。人との縁が繋がって

 転勤が多かったM・Aさんは息子さんが小学校1年生になるタイミングで腰を据えて生活出来る場所を探し始め、2023年7月に安平町へ移住しました。
 まちの人との繋がりを積極的に増やしていて、移住後1年ですっかり地域に馴染んで生活を楽しんでいるようです。M・Aさんの移住の経緯から最近の日常までを聞いてみました。

移住をしようと思ったきっかけは?

 前職は全国各地に事業所があり、短いスパンでの転勤を経験してきました。その都合で息子は保育園を3度転園しました。小学校に入ってからも引越しばかりになるのは悲しい思いをさせるだろうなと考えるようになり、入学までには落ち着いて生活できる場所を探そうと決めました。仕事はやりがいもありまだまだチャレンジできると思っていたので転職することはかなり悩みました。しかし、今決断しないと一生後悔する!と感じて定住できる場所を探し始めました。

定住場所に安平町を選んだ理由は?

 一言で言えば「人との繋がり」だったかもしれません。
 これまで札幌や函館に住んでいた事があります。北海道は四季の移ろいが明瞭で、本州にはない自然のダイナミックさに魅力を感じていました。食べ物も美味しいですしね~。安平町は妻の実家があるので数年前から度々足を運んでいました。転職を考え始めた頃に帰省をしていると、タイミングよく安平町の職員募集を見つけました。転職活動の第一歩だと思い応募しましたが、残念ながら結果は不採用。さて、これからどうしようか?と思っていた時に、「Mさんの経験を活かせるような会社が安平にあるんだよ」と親切に紹介してくれた方がいました。そのおかげで仕事が決まり、次に家を探していた時も、「あそこに売り家が出ているよ」と教えてもらえたりと、次々と安平の人に助けてもらいました。人との近さや優しさに縁を感じたことが移住のきっかけです。

移住してみてどうですか?

 空家住宅購入費助成金を利用し中古物件を購入してリフォームしました。実際に住み始める時に近所の方々へ挨拶に行ったんです。そうしたら「若い人が来てくれて嬉しいよ~」なんて言ってもらえたり、野菜をもらったりウェルカムな感じで迎えてくれました。自治会に入ったらさっそく交通安全副部長という役をいただき交通安全週間期間中は通学路で旗を持って立っています。夏休みは息子と早起きをしてラジオ体操にも参加するなど、地域の活動に積極的に顔を出すようにしています。

 最近、家から徒歩15分くらいの所にクラフトビールが飲めるお店が出来たんですよ。そこに家族で行ったら偶然、近所の方とお会いして一緒に飲んで、さらには「家で飲み直しなおしますか!」とご自宅にお邪魔して楽しい夜を過ごしました。
 今年の春から息子が小学校1年生になったのですが、学校まで歩いて10分。はじめは心配で学校まで付いて行っていたのですが、それを見た近所の方が娘と一緒に通学しませんか?と言ってくれて、今は近所のおねえさんたちと一緒に学校に行っています。
 安平に移住する前は自治会なんて入った事もなかったし、同じアパートに住んでいる人の顔も知りませんでした。今はこんなふうに近所の方々に大変お世話になっているので感謝していますし、私も出来る範囲で地域に貢献できたらと思っています。

安平町は教育に力を入れていますが、お子さんは移住してからいかがですか?

 安平町が教育に力を入れている事を知らなくて、移住を検討し始めてから町について調べていく中で知りました。息子の同級生にも教育移住してきた方がいてビックリしました。早来学園は昨年春(令和5年)に開校したのでハード面は新しく整っているのですが、公立学校なので授業内容は通常の学校と同じだろうなと思っていました。でも4月下旬に参観日に行って授業を見た時に驚きました。1人1台iPadを貸し出されていて、それで写真を撮って学園のいい所を紹介するプレゼンテーションを作っていたんですよ。みんなイキイキとおすすめの写真を見せてくれて、学びの選択肢や子どもたちの可能性が増えていることを実感しました。また、1年生のクラスには担任の先生の他にも、はやきた子ども園の先生がサポートとして授業に来ていました。子ども園では思いっきり遊んでいた子どもたちが、小学校に入り座って授業を受ける生活に慣れるまでには時間がかかりますよね。顔馴染みの先生がいてくれるのは子どもたちも安心ですし、担任の先生もそれぞれの個性をよく知っている方がサポートに入っていると助かっていると思います。子ども園と学校が連携しているというのがよくわかりました。
 学童保育ははやきた子ども園の敷地内にあるのですが、ホールが広く息子は跳び箱にチャレンジしていてお迎えに行くと「今日はもう1段高く飛べるようになったよ」と嬉しそうに教えてくれたり、このあいだはけん玉の先生が来てくれたそうで、家でもずっとけん玉をしています。息子は夏休みも毎日、「学童に行く!」と楽しみにしています。
 妻も働いているので、1歳の娘をはやきた子ども園に預けているんですが安平町在住の子どもは必ず受け入れてくれるので待機児童問題もなくすぐに入園できました。子どもたちを安心して預けられる先があるというのはとても助かります。

移住後、生活スタイルは変わりましたか?

 買い物をする機会がめっきり減りました。これまでは生活圏内に気になるお店がたくさんあったので、ウィンドウショッピングをしたり、気軽に服や本を買ったり、カフェに行ったりする時間がありました。でも今は通勤途中に立ち寄れるお店もないので寂しく思うことはあります。自分のためにお金を使う機会が減った分、子どもたちのものにお金を回せているのかな。週末に食材や生活用品の買い物で千歳や苫小牧に出かけるのは、家族のドライブも兼ねたいい気分転換になっていますね。
 時間の使い方も格段に変わりました。東京や和歌山にいた時には通勤に1時間以上かかっていたので家族の中で1番最初に家を出ていました。今は職場が近く1番最後に家を出るのが私なので、みんなを見送った後に家事をしています。そして夜も、子どもとご飯を食べ、お風呂に入り寝かしつけが出来ています。これまでの生活だとなかなかこの時間が取れなかったので、ありきたりかもしれませんが喜びを感じています。

 明るく気さくなMさんは地域についてやお子さんとの日常など色々な話しをしてくれ、記事に書ききれなかったこともたくさんありますが、人との繋がりやのんびりとコンパクトな今の生活をご家族と楽しんでいらっしゃるようでした。
 暑い本州でスーツを着て、電車に乗って働きに行くなんてもう無理かもな~と笑うMさんを見て、もう安平から離しませんよーとひっそり思う私でした。
 Mさん、ありがとうございました。

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