(文・伊藤保健師)
春になりましたが、冬場外に出られず体がなまってはいませんか。雪も解け、これから体を動かす機会が増えていくかと思います。怪我の予防のためにも、今回は、「転倒予防」についてお伝えします。
転倒と介護
「転倒・骨折」は、「認知症」や「脳血管疾患(脳卒中)」とならび、要介護の要因の上位となっています。昨年度、安平町で「転倒・骨折」により介護認定の新規申請・区分変更をした方の状況としては、年中を通し、ほとんどの方が自宅で転倒をしているという傾向がありました。そのため、季節を問わず日頃から転倒に気を付けることや、住み慣れた自宅でも注意して過ごすことが必要になります。
転倒予防のため、いくつかポイントをおさえていきましょう。
転倒予防のポイント
・姿勢はまっすぐ、歩幅は少し広くする
・かかとから足をつき、つま先までしっかり地面を蹴るように歩く
・太ももの裏:椅子に座り、つま先を上げたまま片足を前に伸ばし上半身を倒す。
・ふくらはぎ:足を前後に広げ、両足のかかとを床につけ体重を前にかけていく。
・手首:手の平を上にして前に出し、その状態のまま反対の手で指全体を下側に反らす。
※呼吸を止めず、ゆっくりと痛みのない範囲で行いましょう。
・床に置いたタオルを足の指を使い、たぐりよせる
・整理整頓をし、歩くスペースを確保する
・電気類のコードは、導線を妨げないようにする。
・近所に出かける際は、車を使わずに歩いていく
・テレビのコマーシャルの合間で足踏みをしてみる
日々の生活の中でも運動を
運動は転倒予防に有効ですが、習慣がないと抵抗感があるかもしれません。しかし、意識することで運動量は増やすことができます。うまく運動を取り入れ、転倒予防をしていきましょう。また、1人で運動を続けることが難しいという方には、「足腰しゃんしゃん教室」がお勧めです。
足腰しゃんしゃん教室のご案内
3月の広報笑顔でも掲載しましたが、65歳以上の方を対象に介護予防教室として、「足腰しゃんしゃん教室」を行っています。教室では、転倒予防のための運動やストレッチも実施しています。また、他の参加者と楽しく交流ができる機会もあり、毎年100人を超える方が継続して参加されています。
参加者が要介護の認定を受ける割合は、低い傾向があり、継続参加により健康の維持にもつながっています。
教室は、ほぼ毎週開催しており、第1回は4月17日より始まりますので、興味を持った方は下記までご連絡ください。
要介護認定を新規申請された方(65歳以上)
H27年 | H28年 | H29年 | |
---|---|---|---|
安平町全体 | 14.0% | 13.5% | 14.5% |
足腰しゃんしゃん教室参加者 | 5.79% | 3.25% | 0.77% |
ご自分やご家族の介護のことなど、何かあれば気軽にご相談ください。
安平町地域包括支援センター ☎25-4555
地域包括早来相談センター ☎29-7072