移住者インタビュー Vol.1
東京から2段階移住したH・Nさん
移住日:2021年12月
リモートと現場で自分らしく働く理想の暮らし
東京にて一般企業4年勤務、中学校で音楽教員として10年勤務し、2020年4月に北海道へご夫婦で移住されたH・Nさん(女性・40代、首都圏出身)にインタビューしました。これまでの経験を活かしリモートと追分高校という現場の両方で、スキルを生かして働いています。学校の先生にインタビューということで緊張下での訪問でしたが、愛犬を囲んでご夫妻の暖かい雰囲気のおかげで時間があっという間に過ぎました。移住の満足度120%の秘訣にも迫りたいと思います。
安平町に移住するきっかけは?
前職では東京で10年間、音楽教員をしていました。朝5時起床し6時半出勤、22時に帰宅する日々でした。もともと地方で暮らしたい思いがあり、日本全国を巡って長野や沖縄とも迷いました。最終的に、体力があるうちに一番辛いであろう(!!)北海道に決めました。
安平町に来る前に、札幌に一時期住んでいました(二段階移住※1)。初めての北海道で田舎に住むことに不安があり、札幌の地下鉄駅から近い場所を選びました。北海道との相性を感じ、家時間をもっと楽しく過ごせる場所を探すようになりました。家の広さ、駅からの距離、周りの環境を考慮して、2021年12月より安平町に移住しました。
※1 まず地方都市に移住し、そこを拠点にさらに田舎へ移住するというスタイル。
安平町に来る際に心理的なハードルを感じましたか?
近所の方に野菜を頂いたり、雪かきの仕方を教わったり、犬の散歩を通じて交流が生まれたり、移住してよかったと思っています。来る前は、ネットで地方移住失敗談などを目にすることもありましたが全くの杞憂でした。今言えることは、こういった交流を煩わしいと捉えるか、そう思わないかは本人の捉え方次第だと思います。今の生活の満足度は120%です。
以前のライフスタイルと変わったことは?
以前の教員生活では長時間勤務が基本で、土日も仕事が入ることがあり、ゆっくり出来ない状況でした。今はオンライン&職場が近いこともあり、早起きは犬がいるので変わりませんが、余裕のあるライフスタイルに変わりました。収入は減りましたが、東京ほど広告を目にする機会もなく、お金に対する考え方も変わったことで支出も減りました。
家でオンラインの会議・研修・取材をする一方、教員経験を活かし追分高校の支援員としても働いています。また今までの経験を活かしYouTubeでも発信し、YouTube編集が趣味になってきました。
恵庭や千歳へ買い物に隔週で行ったり、野菜などは地元の直売所を利用したりしています。
追分高校で教えていらっしゃいますが、(以前教えていた中学校と比べて)どうですか?
中学生と比べて、高校生は進路の多様性があることが大きな違いです。そして追分高校は生徒数が少ないので、先生と生徒との距離が近く一人ひとりの生徒に目が行き届くことがいいことだと思います。(以前の中学では500人の生徒を音楽教師一人で対応していました。)また、タブレット端末が一人一台あるICT教育は他と比べてもすごく充実していると感じます。今の子供たちは検索する能力が高く、どんどん先に進んでしまうこともあるくらいです。
田舎で子供に音楽に触れさせたいと思うときにできることは?
ピアノ教室など音楽教室の数は都会に比べれば少ないですが、今はYouTube等オンラインで気軽に興味あることに触れられる時代です。東京に居てもオーケストラを聴きに行くかは人によります。安平町は、札幌に行けばより多様な音楽に触れられる距離にあります。町内で音楽のイベントもあり大事なのは意欲だと思います。
安平町の好きなところ
菜の花の風景も大好きだけど、名もない花が時期によって一斉に咲く景色が圧巻でした。犬の散歩をしていると、個人宅のきれいに手入れされたお庭などを目にする機会も増え、日々を楽しんでいます。
冬の楽しみ方
昨年の冬に子犬が来てつきっきりで世話をし、楽しかった覚えしかありません。オンラインの仕事は、冬でも夏でもやっていることは同じで特に影響はなかったです。今年はウインタースポーツを挑戦したいと思っています。
安平町でこんなことをやりたい、などありますか?
安平町創業塾(安平商工会主催)を受講し、塾やピアノ・歌の教室、民泊の運営(コロナ流行以前)を考えたこともありました。千歳まで塾に行く子供の話を聞いて、教員経験を活かして自分が出来ることがあるのでは、と思いました。
安平町でこんなことがあればいい、などありますか?
移住者の集いでは、色々な背景を持った移住者と交流できました。さらに、町民の方が混じって教えてくれる機会があるといいと思いました。
H・Nさんが引越した年の2022年2月、安平町は観測史上最多の積雪127センチ(平年66センチ)を記録しました。1年目で苦労されたと思いますが、犬を家族に迎えたこともあり冬でも楽しかったと笑顔で話されているのが印象的でした。ご主人は家庭菜園にも挑戦され、ご夫妻で生活を楽しんでいらっしゃいます。前向きに暮らしを楽しまれているお姿に、学ぶことが多いインタビューとなりました。どうもありがとうございました。