今回、被災した早来中学校の再建にあたり、平成31年1月より住民議論を重ね、令和元年6月からは合同学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を審議会として位置づけ検討を進めてきました。学校づくりに多くの住民が関わる機会を設けたのは、地域の学校としての想いを受け止めるとともに学校が学校文化だけではなく社会のニーズに合致した未来をつくる場所であってほしいという願いの表れでもあります。
住民参加のワークショップで生まれた『“自分”が世界と出会う場所~みんなの学校~』というコンセプトは、子どもを中心としながら、大人、高齢者まで一人ひとりが豊かに育ち学ぶ場所(マチ)を創りたいという思いが込められています。
本計画では、被災により土地利用や敷地利用の制限がある中、早期の再建をより効率良くかつ効果的に進めるため老朽化した早来小学校と合わせた小中一体型の校舎を計画し、学校施設にテクノロジー(EdTech)を導入することも含まれています。
新しく建設される早来小学校・早来中学校が震災という困難を乗り越え、新たな可能性を含みながら安平町の豊かな自然や文化、人に触れ、地域と一体となった「みんなの学校」となるよう本計画をもとに今後の設計、建設へと進めていきたいと思います。