こんにちは保健師です。

Vol.14 ~夏の健康管理~ 2014年 7月発行

 (文・杉田保健師)

 安平町に入職してから数十年を経て、この町が故郷になりました保健師長の杉田です。
 安平町の保健師は保健・介護・早来住民サービスグループの3つのエリア出活動しており、町民の皆さんに大変お世話になっています。これからも、よろしくお願いいたします。  今年の夏は極端な温度変化によって体調管理が必要となっていますが、暑い夏を元気に乗り切っていただくために、夏の健康管理についてお話します。

こわい脱水症・熱中症

 人の身体は、常に熱を作り出す一方、汗をかいたり、皮膚から熱を逃がすことで、体温の上昇しすぎを抑えています。
 体温の調節機能がうまく働かず、体内に熱がこもり、体温が異常に上昇することによって熱中症は発症します。
 重症化すると死に至る可能性もありますが、正しい知識と適切な行動で防ぐことができます。

脱水の主な症状

・のどが渇く
(慢性的な脱水は、渇きを感じなくなることもあるので注意が必要です。)

・食欲が低下する

・食欲が低下する

・体温が上がる、疲れやすい

・尿量が減る、頭痛、手足の震えなどです。

挿絵3

危険! 子どもと高齢者の脱水症状

 赤ちゃんでは、特に理由なく機嫌が悪い状態が続いたり、泣いたときの涙やよだれの量が減っていたり、皮膚が乾燥してカサカサしていたりすることが危険信号です。
 背が低い幼児やベビーカーは地表からの放射熱を多く受け体温が高くなりやすいので注意しましょう。
 高齢者では、代謝機能が低下して、基礎的な体力低下があったり、のどが渇いた自覚がにぶくなり水分の摂取量がへっていることなどが要因となって、気づかないうちに脱水症状が進行していることがあります。

熱中症の例

 熱中症は、安平町の身近なところでも起こっています。
 近年、ひとり暮らしの高齢者が、室温40度の窓を閉め切った部屋でもうろうとした状態で発見されました。
 その方は外からの問いかけにニコニコ応じているように見えましたが、すでにその返答や行動はちぐはぐなものだったのです。ご近所からの通報により救急搬送され、大事に至らずに済みましたが、救急隊員が駆け付けた時は、体温が上昇し、立ち上がることができなかったそうです。
 また、暑い日に外で作業を行い、短い時間で切り上げるつもりがついつい長時間になり、脳梗塞などの発症につながってしまった方もいます。
 熱中症は短時間で急速に重症になることがあるため、その危険を認識しておくことが必要です。

熱中症の症状

軽度…数秒間の失神、脈拍が早く弱くなったり、顔色が悪くなったり、呼吸回数が増加したりします。

中等度…めまい感、疲労感、虚脱、失神・吐き気、多量の発汗。

重度…意識障害、おかしな言動や行動をしたりすることがあります。

 立ちくらみがしたり、筋肉がこむら返りをおこしたり、汗が吹き出るようなときは、熱中症の初期症状です。すぐに涼しい場所に避難し、水分と塩分を補給しながら体を冷やしましょう。水分がとれない・意識や気分がおかしい場合には、救急車を呼びます。

挿絵2
 
お問い合わせ

安平町役場 健康福祉課
〒059-1595 北海道勇払郡安平町早来大町95番地
TEL : 0145-29-7071(健康推進G)
TEL : 0145-29-7072(国保介護G)

先頭に戻る