(文・山口保健師)
今回は幼児のしつけについてお話をします。
幼児期はどんどん自我が芽生えてくる時期であり、親の葛藤も多い時期でもあります。
子どもに対して感情的にになってしまい、落ち込むこともあるのではないでしょうか?子どもに親の思いをうまく伝えるには工夫が必要になります。
わかりやすく伝える
例えば、今から子どもと買い物に行くとします。前回の買い物では、子どもが走り回り散々でした。そのようなときに「今日は買い物に行くからちゃんとしてね」「今日はいい子にしてね」と言い聞かせたとします。この表現は子どもに通じるのでしょうか?このようなあいまいな表現をした場合、子どもの頭の中は「?(ハテナ)」でいっぱいになります。例えば、「お店では走り回らないでほしいな」と、子どもに「して欲しい行動」を短めに伝えるようにしましょう
子どもは言われていることが分からないままだと、親がいくら大きな声を出しても理解ができず分からないことが多いのです。あいまいな表現ではなく分かりやすい表現で伝えましょう。
しかる時の態度に気をつけて
子どもが悪いことをしてしかっているとき、子どもの態度が面白かった場合、しかりながらつい笑ってしまうことはありませんか?笑いながらしかる事で、悪いことをすると親が注目してくれると思い、繰り返すようになります。
しかるときは声のトーンを落とす、親が深呼吸しクールダウンし落ち着いてからしかるなど、「いつもとは違う」と子どもに思わせましょう。
我慢できる子になるために
悪いことを許していると、悪いことを繰り返すようになります。例えば、子どもがお店で「○○買って」と泣いたとします。そこで「今日は特別」と買ってあげると、次回もお店に言った際「特別」を求め泣くようになり悪循環になってしまいます。お店に入ったときに「今日はお菓子を買わないよ」と約束したら、必ず守るようにしましょう。人に言われたことを考えて我慢したり表現するしくみは4歳頃までにほぼ完成します。図の「考える脳」を使って社会生活を送ることができるよう身につける必要があります。
悪いことは悪いと分かりやすく伝え、良いことは「○○できたね」とほめるようにすると、子どもは良いことをするようになります。
ほめてあげましょう
良いことをしたときには笑顔で頭をなでてあげるなどして表現すると効果的です。
また、ほめっぱなしにせず、次の行動も見守り、できていたらほめましょう。繰り返し何度でもほめてよいのです。
・抱きしめる
・拍手する
・高い高いする
・膝に乗せる
…など