(文・玉井保健師)
8月号からは、生活習慣病予防のお話をしたいと思います。
1回目は、糖尿病についてです。
なぜ、糖尿病予防が大切なのか?
糖尿病は、自覚症状がでるまでには時間がかかりますが、血液中の糖の量が多い状態が5年から10年続くと、気がつかないうちに重症化して血管を傷めていきます。
よく知られているのは目、神経、腎臓の3大合併症です。
表1は、安平町で腎臓病のため、人工透析をしている方の割合となっており、第1位に糖尿病を患っている方が多いという結果が出ています。
人口透析を受けると、水分量や食事制限があるほか、透析中は拘束される時間もあり、生活に様々な不自由が生じます。できれば、糖尿病にならないよう予防したいですよね。
表1 人工透析の疾患名
順位 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
疾患名 | 糖尿病 | 慢性腎不全 | その他の腎臓病 |
割合 | 44.4% | 33.3% | 22.3% |
糖尿病の要因は?
糖尿病を引き起こす主な要因に次のようなものがあります。
①遺伝(血縁に糖尿病の人がいる)
②脂肪や糖質の多い食事を好む
③肥満(BMI25以上またはBMI25未満でも20代の頃と比較し10kg以上の体重増加がある場合)
①の遺伝は受け継いだものですが、②と③は食習慣や食事量と運動量のバランスの悪さ、加齢による代謝機能の低下で、若い頃と同じ食事量や内容でも太りやすくなることが原因になります。
糖尿病の発症や重症化を予防するには?
糖尿病発症や重症化予防のため食生活のポイントを表2にまとめました。
食生活の見直しで、発症や重症化を予防しましょう!
保健師のほか栄養士もおりますので、食事の目安量のことなどお気軽にご相談ください。