(文・辻原保健師)
健康福祉課健康推進グループで主にがん検診や健康診査、健康教室などを担当している辻原です。
町民の皆様に健診のお勧めをしていますが、自分の健診の予約はまだ…電話一本で済むのに、つい後回しになっている方の気持ちはとてもよくわかりますが、気づいたときにすぐ電話です!
9月は「北海道がん征圧・がん検診受診促進月間」です。がんを知り、がんと向き合い、がんに向けた取り組みをしています。
今回は「女性のがん」を取り上げてみました。
「女性のがんの実態」
近年、若い女性に急増している「乳がん」と「子宮がん」。がんの多くは高齢になるほど発症リスクが高まるため、若い女性にはあまり関係がないと思われがちです。しかし近年、女性特有のがんは若年化が進み、20~40歳代での発症が増えています。
最多のがんは「乳がん」
乳がんとは乳腺組織にできるがんを言います。日本人女性がかかるがんの中で最も多く、安平町のがん検診でも毎年、初期の段階で発見されています。
女性の40~50歳というと、働いていれば責任を任されるようなポストにいるかもしれませんし、お子さんがいればまだ学生かもしれません。もし、がんにかかったとしたら…早く見つけることがとても大切です。
乳がんは20歳代から徐々に増え始め、40歳代前半から50歳代にピークを迎えます。
乳がんの自覚症状
・がんが5mm~1cmくらいの大きさになるとしこりになる
・乳頭からの以上分泌、ただれなど。
低年齢化が進む「子宮頸がん」
子宮がんには子宮の奥である子宮体部にできる「子宮体がん」と子宮の入り口である頸部にできる「子宮頸がん」があります。「子宮体がん」は40歳代以降、閉経前後に多く見られますが、最近は30歳代での発症も増えていて、出産経験がないことや閉経年齢が遅いことが影響していると考えられています。一方、子宮頸がんは20~30歳代に急増しています。
子宮体がん・子宮頸がんの自覚症状
どちらのがんも初期の自覚症状がほとんどなく、進行してくると不正出血や下腹部痛などが現れます。
大人の病気という印象が強いがんですが、20歳代でも発症する可能性があります。
安平町で子宮がん検診を受けていただいている方は50~60歳代が多いので、娘さんと一緒に親子で検診をお勧めします。
こんな検査で分かります。
※頸部膣超音波検査(エコー検査)では、卵巣の状態を調べます。
申し込み受付中です。
広報あびら8月号では、秋の各種健診についてご案内していますので、ぜひお申し込みください。また、子宮がん検診、乳がん検診の無料クーポンが届いた方は、ぜひご活用ください。
お体の不調や栄養管理に関することなど、気になったら保健師に声をかけてください。