(文・小山保健師)
健康福祉課国保・介護グループ保健師の小山です。
平成22年1月に安平町に入職して4年目となりました。
担当は、生活習慣病予防健診(基本・特定・後期高齢者健診)で、訪問や人が集まるところでお話をさせていただく機会があり、町民の皆さんが町の歴史や各地域の暮らし方などを親切に教えて下さるので日々ありがたいと感じています。
今回は健診を通して自分の身体の状態を知り、生活習慣病を早期に予防して元気に過ごしていただけるよう、安平町の現状や健診受信がなぜ必要なのかをお話しします。
なぜ今「生活習慣病予防」なのか?
近年、国は「生活習慣病を予防して医療費や介護費などの社会保障費を増やさないようにしよう」と動きだし、「そのためには脳卒中や狭心症・心筋梗塞などの心臓病の発症予防が欠かせない」と考えるようになりました。これらの病気は日常生活に不自由をきたすことがあるため、できるだけ病気にならないでいることが重要です。
安平町の生活習慣病の状況
安平町国民健康保険加入者の状況(平成22年度)から、医療機関にかかっている人の約6割が生活習慣病で治療中ということがわかり、その内訳は
第1位「高血圧症」(4割)
第2位「高脂血症」(3割)
第3位「糖尿病」(2割)
第4位「脳卒中」(約1割)
第5位「心臓病」(約1割)
となっています。
脳卒中や心臓病(血管病)の発症予防のため毎年健診を受診しましょう
脳卒中や心臓病で重症化した方の中で、約6割の方が高血圧や糖尿病を患い、過去に検診を受けたことのある方はわずか3割でした。
また、健診を続けて受診している方の割合も下表のとおりで残念ながら高いとは言えません。
4年連続受診 | 19.8% |
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3回連続受診 | 15.8% |
2回連続受診 | 22.5% |
1回のみ受診 | 41.9% |
脳卒中や心臓病は血管が傷むこと(動脈硬化)が原因で発症するため、別名「血管病」とも呼ばれており、下表のようなものが要因で起こります。健診の結果を「自分の身体からのメッセージ」として毎年欠かさずに確認していくことが大切です。
動脈硬化予防が必要な検査値とは?(厚生労働省・学会発表ガイドライン)肥満(腹囲) | 男85cm以上 女90cm以上 またはBMI(体格指数)25以上 |
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血圧 | 130/85以上 |
中性脂肪(空腹時) | 150以上 |
悪玉コレステロール | 120以上 |
善玉コレステロール | 40未満 |
血糖値(空腹時) | 100以上 |
ヘモグロビンA1c | 5.6以上 |
尿酸 | 7.0以上 |
血管は10年~20年かけて傷む
血管は10年以上かけて少しずつ傷んできます。1回の結果で問題がなかったとしても、油断はできません。
健診申し込み受付中
平成25年度最後の11、12月の健診の申し込みを現在受付中です。詳しくは、広報笑顔(スマイル)10月号でご案内していますので、今年度受診していない方のお申し込みをお待ちしています。
病院で治療中の方も受診できます
病院で高血圧や糖尿病など治療中のため定期的に検査を受けている方も対象となりますので、ぜひ受診してください。
ぜひ保健師にご相談を
町の健診受診者だけではなく、職場健診や人間ドックなど、町で行っている健診以外で受診している方の健康相談も随時行っています。