(文・山口保健師)
平成23年9月に安平町に入職しました保健師の山口です。
主に母子保健を担当していますが、妊娠届から新生児訪問、乳幼児健診などで皆さんにお会いする機会があり、会うたびに大きくなっていくお子さん達を見ることが日々の楽しみです。
今回はこれからお子さんを出産される妊婦さんや妊娠を予定されている皆さんのために、妊娠期の歯の健康についてお話をします。
妊娠中のお口の健康を考えましょう
妊娠中は虫歯が発生しやすい
食べ物が口に入ると、口内は酸性に傾きます。酸性の状態は虫歯を起こしやすくします。
妊娠中は特に虫歯が悪化しやすいと言われており、次のことが原因といわれています。
・ホルモンバランスの影響で虫歯の原因菌を出す酸を中和する働きが弱くなる。
・つわりなどで一度にたくさん食べられず、小分けして食事や間食の回数が増えることにより、口の中が酸性に傾く回数が増える。
・嗜好が変化し、すっぱい酸性の食品を好むことから口の中が酸性に傾く。
・歯ブラシを入れると気持ち悪くなって十分に磨けない。
お腹の赤ちゃんの歯ができる時期は?
乳歯は妊娠7週、永久歯は妊娠14週頃(3か月半位)に形成が始まります。妊婦さん自身の健康とお腹の赤ちゃんの発育のため規則正しい生活を送ることや、カルシウムを積極的に摂ることが大切です。
歯周病による早産リスクは7倍に
歯周病を起こす細菌が体内に入ることで、子宮を刺激し、その影響で子宮が収縮して早産(低体重児)につながる確率は7倍といわれています。
そのため元気な赤ちゃんを産むためにも歯周病予防が必要です。
つわりの時期の歯磨き
つわりによる吐気が強い場合は、無理をせず歯ブラシを入れられるところまでを磨くようにします。小さめの歯ブラシを使うのもよいでしょう。食べた後に磨くのが理想的ですが、辛い時にはこまめにうがいをすることも効果があります。
歯科健診のお勧め
お腹が大きくなってくると外出が大変になります。また出産後は育児で忙しくなるため治療に通うことが難しくなります。安定期(妊娠4~7か月)のうちに歯科健診、虫歯の治療を済ませましょう。
町内の歯科医院は下表のとおりです。
歯科医院名 | 住所 | 電話番号 |
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早来ファミリー歯科クリニック | 早来栄町29-1 | 22-4649 |
日野歯科 | 早来大町112-2 | 22-4182 |
オイワケデンタルクリニック | 追分本町2-38 | 25-3741 |
ひまわり歯科医院 | 追分本町5-62-2 | 26-6480 |
パパママ教室で歯のチェックを
パパママ教室は年に3回開催しています。歯科衛生士から歯磨きのアドバイスや口の中の菌の状態を知るテストなどを受けることができます。
※次回は平成26年2月6日の予定です。詳しくは個別に通知しますので、ぜひご参加ください。
赤ちゃんが生まれたら注意したいこと
赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいません。しかしパパやママに虫歯があると、スプーンや箸などを一緒に使った際に赤ちゃんに菌が感染し虫歯になりやすくなります。赤ちゃんに虫歯菌をうつさないためにも、ママだけではなく、パパも虫歯があれば早めの治療をお勧めします。