こんにちは保健師です。

Vol.18 ~健康診査に関する実態~ 2014年 11月発行

 (文・小山保健師)

 健康福祉課国保・介護グループで健康診査を担当している小山です。
 最近、3kgの体重減少を目指して、食事と歩数と体重を毎日記録して食べすぎや運動不足をチェックしています。
 私からは、安平町の健康診査に関する実態について、皆さんにお話します。

健康診査の受診率

 町で実施している40歳から74歳までの安平町国民健康保険加入者の健康診査受診率は、下の通りです。
  ●安平町 31.3%
   北海道 24.0%(平均)
   国   33.7%(平均)
   ※平成24年度 国への報告数値より

 北海道の平均よりは高いですが、全国平均を下回っていることがわかります。
 国は市町村に対し健康診査受診率の60%達成を課しており、その理由は、これ位の受診率がないと、健康診査の目的である心臓病や脳卒中などの生活習慣病が重症化した上で発症する疾患の予防効果が不十分であるからです。

 では、安平町の重症化の状況を見てみましょう。

安平町の重症化の状況

 下表2は重症化下方の状況を高度な治療(高額な治療費)順にまとめたものですが、13名中、半数の7名の方が予防可能な脳卒中や心臓病、動脈硬化性疾患でした。さらに、この7名は、高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の治療をしていましたが、健康診査は未受診でした。
 血管は5年~10年の年月をかけて傷んでいきます。治療をしていても、食事や運動などの生活習慣を振り返り、見直しをすることが大切です。
 このようなことからも、治療中であっても健診を受診して検査データを手元に残して経年的に数値の変化を見て行うことが必要です。
 今年最後の健康診査(11月、12月実施)の申し込みを受付中です。詳しくは広報笑顔10月号をご覧いただき、受診がお済みでない方はぜひお申し込みください。

表2 重症化した方の状況
(平成25年度診療報酬明細 200万円以上の費用額分の分析結果より)
費用額(万円) 病名 健康審査受診歴 生活習慣病治療歴
1 450 その他の疾患
2 420 動脈硬化性疾患
3 360 その他の疾患
4 308 脳卒中
5 305 心臓病
6 304 心臓病
7 295 その他の疾患
8 271 その他の疾患
9 231 心臓病
10 221 心臓病
11 217 脳卒中
12 211 その他の疾患
13 201 その他の疾患

重症化予防のために

 肥満にプラスして高血圧・高血糖・脂質異常のいずれか1~2個が該当した「メタボリックシンドローム」(いわゆる「メタボ」)は自覚症状がないうちに血管の傷みが進み、重症化すると脳卒中や心臓病の発症の危険度が高まっていきます。
 昨年、40歳以上69歳以下の町の健康診査受診者で「メタボリックシンドローム」に該当または予備群該当者で高血圧症などの治療をしてない方21名を対象に、糖尿病の詳しい検査と上下肢の血管の硬さを見る検査、「動脈硬化予防健診」を行ったところ、16名の方に所見が見られました。
 健康診査結果が肥満のほかに血糖や血圧の数値が高めの方が、この予防健診でより詳しい検査をすることで、境界型も含め糖尿病がある方は12名、動脈硬化のある方が4名いることがわかりました。
 今年もこの動脈硬化予防健診を行います。対象となる方には保健師が個別にご案内しますので、ぜひ受診してください。一緒にメタボ改善の糸口を見つけていきましょう。

表3 動脈硬化予防健診受診者21名中 有所見結果の方16名の状況
健康診査結果 動脈硬化予防健診結果
高血圧 脂質異常 高血糖 動脈硬化 糖尿病
1 境界型糖尿病
2 境界型糖尿病
3
4 境界型糖尿病
5 境界型糖尿病
6 境界型糖尿病
7 境界型糖尿病
8 境界型糖尿病
9
10
11 境界型糖尿病
12 糖尿病
13 境界型糖尿病
14
15 糖尿病
16 境界型糖尿病
 
お問い合わせ

安平町役場 健康福祉課
〒059-1595 北海道勇払郡安平町早来大町95番地
TEL : 0145-29-7071(健康推進G)
TEL : 0145-29-7072(国保介護G)

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